とても敏感で生きづらさを感じるHSPさん。
私自身もHSP気質があり、色々なことに過敏になりやすく、1日が終わる頃には疲れ果ててぐったりしていました。
しかし、今では随分と疲れにくくなり、HSP気質と上手く付き合っていけるようになったのです。
私自身が楽になった実際の具体的な方法について、作業療法士の視点も含めてお伝えします。
HSPとは?
HSPは「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の略です。
日本語に訳すと「非常に感受性が強く敏感な気質を持った人」となります。
アメリカの心理学者、エレイン・アーロン博士が提唱した概念で、1996年出版の書籍を通して世に広まりました。
気分障害・不安障害・発達障害などとは鑑別され、「生まれつきもっている気質」ですので、病気ではありません。
人口の15~20%の割合で存在しています。
HSPという概念を知ってから、気持ちが楽になりました。
それまでは、自分は心の弱い変わり者だと思っていました。
「大なり小なり皆ガマンしているんだから、甘えちゃいけない」と思っていましたが、自分はこういう気質だからこういう対処をしよう、と考えられるようになりました!
HSPさんが楽になる方法9選
姿勢を変える
「心」と「身体」は繋がっており、相互に影響しあっています。
周りの空気を敏感に感じ取りドキドキして過ごしていると、
呼吸は浅くなり猫背になり身体が硬くなり…
そうすると更にドキドキしたり、熟睡できない・疲労が解消されない、落ち込みやすくなるといった悪循環となります。
逆に、身体を変えると心も変わります。
不安な時はわざと堂々とした姿勢でいると、次第に不安が落ち着く事もあります。
背筋を真上に伸ばし、胸を開き、肩の余分な力は抜いている姿勢を行ってみてください。
深呼吸・換気をする
呼吸は、自律神経をコントロールする唯一の方法と言われています。
呼吸が浅いと自律神経の乱れに繋がり、夜間不眠や集中力低下、疲労が蓄積しやすいなど様々な悪影響があります。
おすすめは、「4・4・8呼吸法」です。
①準備段階として腹式呼吸を数回気持ちよく繰り返し、②4秒かけて鼻から息を吸い、
③4秒息を止めて新鮮な空気が身体全体に巡るイメージをもち、④8秒かけて鼻から息を吐きます。
この秒数が辛い方は、自分が気持ち良い秒数で大丈夫です♪
深呼吸がきつい方は、もしかしたら横隔膜が硬くなっているかもしれません。
みぞおちの横、肋骨の1番下の奥にグッと指を入れた辺りに横隔膜があります(強く押しすぎないようにしてください!)。
息を吐く時にゆっくりと肋骨の下に指を差し込んで、吸う時は差し込んでいる力を緩めて少し押し返される感覚を感じます。これが、横隔膜のマッサージに繋がります。
また、身体を側屈し、上側になっている肋骨をさすって、肋骨を動きやすくしましょう。
部屋の窓を開けて「換気」をする事も意外と効果があります!
酸欠は頭痛や不安感に繋がりますし、過敏なHSPさんにとって汚れた空気はストレスです。
瞑想
ゆっくりと座り、目を閉じて(もしくはぼーっとうっすら目を開けても大丈夫)、
自分自身の呼吸に意識を向けます。
色々な考えが浮かんでくると思いますが、「考えないようにしなきゃ!」と思わずに、
「考えを巡らせることなく、ただありのまま今現在の状況を感じる・受け止める」イメージで取り組みます。
情報を敏感に受け取りまくるHSPさんは脳疲労が蓄積しやすいので、
瞑想を行う事で脳をリラックスさせてあげましょう。
ストレッチ・ヨガ・適度な運動
神経過敏なHSPさんは、無意識に自分を守ろうとして身体が硬くなりやすいです。
身体が硬くなると、更にストレスを感じやすくなってしまいます。
両手をぐーっと天井に向けて伸ばしたり、アキレス腱を伸ばしたり、肩をぐるぐる回したり…
簡単なストレッチで良いので、仕事の合間にトイレへ行く度に行ってみてください!
なお、適度な運動としては散歩がオススメです。
太陽を浴びながら、テンポよく足を振り出して、自分の好きな道や公園を歩いてみましょう。
セロトニンを作り出すためには太陽の光やリズム運動が効果的です。
そして、ヨガは特におすすめです。
理由は沢山ありますが、簡単にまとめると「心と身体に同時に効果がある」ためです。
ヨガ哲学には「自分自身をありのまま受け止めよう」という考え方があります。
スタジオに行くのが大変であれば、YouTubeで無料の動画が沢山出てくるため、気軽に取り組むことが出来ますね。
私はオンラインヨガに登録し、自宅で自分のペースでヨガを行っています。
ジャーナリング・ブレインダンピング
ジャーナリングとは、「書く瞑想」とも呼ばれています。頭に思い浮かぶことを、5分間などと時間を決めて紙に書いていく事です。
似ている言葉で「ブレインダンピング」があり、こちらは時間は決めずに紙に書いていきます。ブレイン=脳、ダンピング=捨てる、という意味です。
HSPさん向けの本という訳ではありませんが、こちらの「頭のよはくのつくり方/鈴木進介さん」という本が勉強になりました。ブレインダンピングについて詳しく書かれています。
HSPさんは情報を過剰に受け取り頭の中が混乱しやすいので、書く事で整理されてスッキリできますよ。私は混乱している時だけじゃなく、少しでも落ち込んだ時や、日常的に書くようにしています。
仕事疲れた!あいつ、あんな言い方しなくていいのに。もっと人の気持ち考えろ。
傷ついた。つらい。悲しいし、言い返せなかったのが悔しい。
今度似たような事が起きたら「その言い方は傷つきます」とさり気なく言ってみよう。周りの空気を読んで言いたい事我慢しなくていい。
もしかしたらあいつも言葉足らずなだけかもしれない。お互い人生1周目だから、まぁしかたないか~。私は後輩を指導する時は、違う言い方をするようにしよう。
(言葉遣いは気にせず正直に思いついた言葉を書いてます!!)
食生活を見直す
脳と腸内環境は密接な関係があり、「脳腸相関」といいます。
ヤクルト1000の整腸作用で、ストレス緩和・睡眠の質改善につながることが有名になりましたね!
毎日の食事で、腸内環境を整える食品を摂ることをオススメします。
例えば、納豆や味噌などの「発酵食品」、アボカドや海藻などに含まれる「食物繊維」、きな粉や玉ねぎに含まれる「オリゴ糖」です。
また、ストレスに効果がある栄養としては、「脂肪酸」「アミノ酸」などがあります。
…でも、栄養が大切だと分かっていても、忙しかったり疲れていると
料理なんて丁寧にしていられるかー!!
って思いますよね。
コンビニやスーパーで買うお惣菜を変えてみる、摂りすぎていたお菓子やカップ麺の頻度を減らす、という小さなステップで良いと思います。
私は毎朝のように食べていた菓子パンをやめて、海苔を巻いたおにぎりと前日の残りの味噌汁に変えてみました。
ゆるミニマリスト的生活
刺激を受けやすいHSPさんは、物が多い空間にいるだけでストレスですよね。
だけど心配性だから、「いつか使うんじゃないか」「これは人から貰ったから」となかなか捨てられない事も多いかと思います。
捨てたいけど思い出もあるし迷う…という時は、スマホで写真を撮ってから捨てることがオススメです。
今の自分にとって不要なモノ・ときめかないモノを処分して、居心地の良い部屋にすると、
ストレス解消はもちろんですが、考え方自体も変わってきます。
モノだけじゃなくて、「情報」や「人間関係」も無理なく取捨選択できる考え方になります。
自分は何が好きで、何が必要で、どんな事を大切にしているのかが分かると生きやすくなりました。
「心地よさ」に敏感になる
HSPさんは「嫌な刺激」に敏感だと思います。不機嫌そうな人の顔、うるさい街の音、汚れた空気や合わない素材の衣類など…。
逆に「心地いいこと」は意識して考える機会が少ないかもしれません。
小さなことでも良いので、「心地いいと感じることリスト」を作るのをオススメします。
また、「やめることリスト」もオススメです。
例えば、付き合いの飲み会は2次会まで行かない、ネットニュースを見すぎない、休日に予定を詰め込まない、などやめたい事を書きます。
ぜひ、自分が心地よい感覚に敏感になりましょう♪
身近な人にはHSPトリセツを伝える
「察する」ことが自然と当たり前になっているHSPさんですが、
周りの人にも「私の気持ち察してよ!」と求めてしまうと、お互いにストレスになりかねません。
(そもそも、こちらが察していると思っている事も間違いで、勝手な思い込みかもしれませんね…)
少しずつ簡単なことで良いので、身近な人にはHSPトリセツを伝えると、自分も周りも楽になることがあります。
例えば…
●人に沢山会った後は疲れるので1人の時間が欲しい
●1度に沢山の事をしようとすると混乱するから急かさないで待ってほしい
●疲れやすいからゆっくり寝かせてほしい など
私の友達のHSPさんは、落ち込んだり悩みすぎている時、旦那さんに「今、HSP発揮してるわ~」と伝えているそうです!笑
まとめ:セルフケアを大切に
この記事では、HSPさんの心が楽になる具体的な方法について、作業療法士の視点も含めながらお伝えしました。
●姿勢を変える
●深呼吸・換気をする
●瞑想
●ストレッチ・ヨガ・適度な運動
●ジャーナリング・ブレインダンピング
●食生活を見直す
●ゆるミニマリスト的生活
●「心地よさ」に敏感になる
●身近な人にはHSPトリセツを伝える
どれか一つでも自分自身に合う方法が見つかれば嬉しいです。
周囲の環境や他者に影響を受けやすいHSPさんは、セルフケアを意識的に行いましょう!
毎日お疲れ様です。自分を親友だと思って、優しく労わってくださいね。
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